喝!自動車機能安全コンサルタント ブログ

2018年4月9日 自動車機能安全

機能安全の前に、管理プロセスについて

様々な組織と接して感じることが、管理活動、特に計画を立案し進捗管理するプロジェクト管理活動が弱いと感じています。
ディペンダビリティの世界であるAutomotive SPICEのMAN.3プロセス、機能安全の世界のISO26262のPART-2にあたります。
先ず、計画を立案することに関し、何のために計画を策定するのか、この考え方が無い。
また、計画のinputは何か、この点も明確となっていない組織がほとんどです。
QCDのD(Delivery)しかない。
即ち、何かのイベントのマイルストンは存在し、それを計画と称している組織しか見たことはないのですが、皆様の組織はいかがでしょうか?

計画のinputは、規模・工数・コスト・品質の4項目です。
自動車業界では、規模は?と、聞いても出てくる答えはROMサイズで、なんだこの組織は、と驚くばかりでした。
今では、驚かなくなりましたが、規模見積もりという観点が無い、したがって、成果物に対する規模見積もりが存在しないために、生産性という言葉も存在しないのが今の自動車業界の開発現場です。

小谷田の過去はコストとの戦いでした。
ソフトウェア開発費に関し利益率8%遵守、が組織からの要件でありこの8%を達成する計画を立案し管理することの重要性を叩き込まれました。
利益率を確保できない案件では、要件削減を顧客に依頼、スキルのある人材を確保し対応させる、Dを伸ばして単価の低い人材(生産性は落ちる)で対応・・・・等、様々な策はありますが、そんなことが認められる状況にはならず・・・・。
そうすると、現場は品質であるQを落としに行きます。
結果、市場バグが出て顧客からの信頼を下げることになり・・・。

この連続でした。
その様な時に大きな武器となったのが、CMMIやAutomotive SPICE等のアセスメントモデルを使用したプロセス改善活動でした。

今の自動車業界で、なぜプロセス改善活動が盛んに現場に根付かないのか???
コスト意識が全くないからです。
D優先で、とにかく何かを世に出す、事が第1優先でCはもとより、Qの担保も説明できないのが今の業界となります。
全くのバブル状態が今の自動車業界となります。

今、政府は「働き方改革」を議論しているようですが、生産性の議論が無い分野は、この議論を武器にして(スキルの無い人間が)「ゆでガエル」状況になっていくことは目に見えており・・・、今は利益が計上できているからしのげますが、これが厳しくなった途端に、破綻します。

この点からも、今のままでは日本の物造り産業が滅びる、と唱えている小谷田の根拠となります。
携帯電話の再来になる、・・・・、間違いない!!